「火星からきたジャーナリスト」 〜思考停止を避けるために〜

「テロ」という言葉を聞いて何を思い浮かべるだろうか。一つに特定不能の犯人が突然一般市民を巻き込むという点でかつての戦争と大きく異なると言える。特に、世界的な転換点となったのは、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件だろう。私たちは旅客機が世界貿易センタービルに衝突するシーンを何度も見てきた。欧米のメディアが流す映像や情報は、私たちがイスラム系に憎悪を抱き、国家的な支援を受けたテロリストの抹殺を目指すには十分な材料となっている。 しかし、アメリカは本当に「被害者」なのだろうか。そんな疑問を投げかけたのが言語学の大家、チョムスキーである。彼は、思考実験として火星人がどのように地球(アメリカ)を観察するかを記述する。異星人はおそらくアメリカの対テロ闘争は自分に当てはめようとしない基準を相手に押し付けていると言うだろう。聖書の言葉を借りて言えば、米国の行為は「偽善」である。さらに火星人は、米国は自分にとって正しい行為は他人にとっても正しく、他人の誤った行為は自分がするという原則を見つけ出すと言う。しかし、他人に適用している基準を自分にも適用するのは道徳的相対主義の罪であるとして、それは否定されてしまうだろう。さらに、米国は曖昧な「テロ」という言葉の定義を「他人が私たちに行うテロ」とすることで合理性を持たせようとする。それゆえ、筆者はテロへの対応は、このまま「偽善」を貫くか、または火星人が本気で信じる道徳的原則を守るかの選択をしなければなないと述べている。 私は、この著者のロジックに一定の価値を認める。確かに、アメリカ同時多発テロを「テロ」と見なすならば、引き続いて起こったタリバ

動物と生きる 〜ルンルンの思い出〜

動物と生きることが少なくなった。強いて言うならカラスくらいか。それでも、交友の中には珍しい職業に就いた方がいる。マタギや鷹匠(たかじょう)。マタギとは東北地方の独特の風習を持った狩人で、鷹匠とは鷹の調教を行う仕事だ。毎朝あの鳴き声を聴きながら通勤する身にとってはまったくもって別の世界である。ちなみに、野鳥イラストレーターの谷口高司はカラスもまたバードウォッチングには格好の相手らしい。よく観察をするとその知能の高さに驚愕することもあるという。まあ、それはともかく、動物は共に生き、幸せを運んでくれる不思議な存在だ。今回はその中の思い出深いペットの1つを紹介したい。 私が大学受験のときに、ハムスターを飼っていた。名前は「ルンルン」。呼ぶたびにハッピーな気分になれると思って名付けた。受験生は孤独だ。友達はいらない。彼女など言語道断。そんな荒んだ心を癒してくる心の癒しがルンルンだった。たまたまおりに入り込んだオリズルランの葉を食べたらおしかったらしくそれ以降はまってしまった。私が手のひらから落としたら足の骨を折ってしまい、病院にも連れて行った。悪いことをしてしまった。冬の試験直前期は、自分の部屋に放し飼いにしておいた。しばらく動き回った後、こたつのすみか、引き出しの中で眠るのが定番だ。手の上に乗せて撫でているとルンルンはいつのまにかぐっすり眠っていた。可愛かった。 受験期に、ルンルンは良き戦友だった。第一希望である大学の学部(ある意味では第二希望なのだが)の試験日の朝、「行ってくるよ」と声を掛けると私の顔をじっと見ていた。「頑張れ!」と言ってくれているのか、その気持ちはまっすぐに伝わって

Featured Posts

Categories

Archive

Copyright © 2016-2020 Seize your Sky All Rights Reserved.