『小論文 書き方と考え方』 〜「書く」とは何か〜

私は職業柄、高校生の英検や模擬試験の問題などを解く機会がある。過去問題集の模範解答のページには解説も掲載されいるが、中にはなぜその答えに辿り着くのかが書かれていないことがある。解説の例としては、「13行目に~と書いてあるので答えは…」といった感じだ。内容をじっくり味わいながら読む方法から受験テクニックまで解法は多様だからであろう。だから、生徒には私が示す模範解答にたどり着くまでの思考のプロセスを重視するように伝えている。「答えの向こう側を掴め。」ということだ。 今回紹介する『小論文 書き方と考え方』の筆者は、こうした思考の手順を論理的思考と呼ぶはずだ。小論文、つまり論理的な文章を書く力を養うために、名著・名文を全部またはその一部を抜粋し、その書き手がたどったロジックを辿るという手法を取っている。斬新で明快だ。だから、ここで書くための基本鉄則を何度も潜ることで徐々に必要不可欠な論理を獲得することができる。また、本書は社会問題や社会通念に関する素材を用いて論点の整理や分析方法、文章構成の方法を提示していく。筆者の長年の知識と経験が凝縮されていて内容が濃い。 さらに本書の推薦理由はこれだけにとどまらない。第一に、そもそも「書く」とはどういうことかいう哲学的な内容まで提示してくれる。第二に、入試小論文からはじまり現代社会の議論を経て、日常の論理にまで気付かせてくれる。人間として「書く」という行為の意味を感がさせてくれる。だからこそ筆者の論理的で魂のこもった本書の終着点、「自分のことばを持ってリアルに生きる」という湧き水が心に染み、生きている実感を持てるのである。 大学入試で必要に様られ

『外国語(英語)科の授業における音読指導の研究』

教職大学院(当時)では、学校臨床実習Iの終了後に学校臨床実習IIに取り組み、その成果を学年末にポスターセッションで発表した。 作成したポスター資料のPDF版(一部省略)をArchivesに軽指している。反省点等もあったが、今の指導方法の原点である。

謹賀新年 2019

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。 彼はライオンと一緒に真夏の暑い中を喉がカラカラな状態で歩いていた。そして、2人は泉に出会う。するとどちらが先に水を飲むかで喧嘩になる。やがて激しくなり、命をかけた戦いになってしまう。途中、お互い息を整えようとした時に、気づくのだった。周囲にハゲタカが取り囲んでいるのことに。イソップ物語の『イノシシとライオン』だ。彼とは今年の干支、イノシシのことである。 グルーバリゼーションは、インターネットの普及とともに拡大していった。そして皮肉にもナショナリズムの台頭を生んだ。自国の利益を優先し、互いに憎しみ合う姿を見ることが多くなった。憎しみというネガティヴな負の感情は決して友好的・建設的な関係を構築しない。世界情勢を見ていて胸が苦しくなる思いを何度経験したことだろうか。 先のイソップ物語は、我に返ってお互いが休戦を誓い合う。私たちはそこに、「言葉」の力を見出す。人間が動物と大きく異なる点は、言語を駆使して高度な文明を築いたことだ。丁寧に言葉と論理を司っていくことでさらなる発展を期待できる。自己中心的な「猪突猛進」な言動は取ることを控えなければならない。 ただ、現実の世界は資本主義に基づく競争社会だ。努力した者が報われる可能性が高いし、社会はそうあるべきだと思う。だから、時と場合によっては「猪突猛進」の勢いで目標に向かっていくことは必ずしも悪いことではない。「泉」を見つけるために新年の誓いを立てる。ただし、独り占めをしないでみんなで分け与える。そうすればハゲタカに狙われることはないだろう。 ※参考文献 『イソップ物語り』「

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