ストゥーデントジョブ
急ぎ足で早稲田大学の西門を通り、新築の11号棟に入る。エスカレーターを上がって3階に上がると商学部大学院の事務室がある。そこで出席カードと授業関係の書類を持ってあがる。邪魔にならないように一番前の右側に座り、先生が来るのを待つ。授業が始まって一定の時間が経ったら出席カードを順番に配っていく。そして、また数分後にカードを集めていく。狭い部屋ならあっという間だが、広い講義室だとかなり時間が掛かる。あとは、ひたすら難解な授業を聞くだけ。お金をもらって授業を聞くというありえない状況だ。
会計科で公認会計士を目指すための講義は人数も授業数も多く、一番思い出がある。学問的理論の理解を深めるとともに、合格を目指すために実践的な内容であったのを覚えている。そこでは多くの専門用語が飛び交い、何を言っているのかさっぱり分からなかったけれど、なぜか楽しい時間であった。また、別の講義ではゲーム理論の話をしていたが、これは少しだけ分かったような気がした。ただ、いざ期末試験となるとたぶん単位は取れる気がしなかった。
早稲田大学には、学内アルバイトとしてトゥーデント・ジョブとよばれる制度がある。「教職員と共に大学の構成員として大学を支える一員ち位置付けられ、学生参画・ジョブセンターが設置」されている。キャンパスツアーから早稲田ウィークリー学生スタッフまで様々な職種がある。
西早稲田には早稲田大学の理数系学部が集まっている。どこか冷たい雰囲気でいかにも実験室という雰囲気だ。ある日、私は上の階に上がって行って、カメラの前に座って写真を撮られた。わずか数分の仕事。どうやら顔認証のデータ収集のようだ。ちょっと大学の裏側を見た気がした。
※参考文献
早稲田大学校友会、(2021・4)『早稲田学報』
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あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。 「『ウサギはさびしいと死ぬ」という言葉からも分かる。しかし、これは一種の都市伝説のようなものであり、実際に寂しさだけで死ぬことはない。むしろ、コミュニケーションが取れないことによる精神的な苦痛が活動意欲や食欲の低下を招くことが結果的に死因になるという。(中略)友人は一生の宝物。今年は、例年以上に多くの仲間に囲まれながら、『うさぎの上り