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  • Tom

写真家の厳しさ

 Facebookは子どもが生まれた日にアカウントを取得した。各国に散らばっている学生時代の仲間の近況を知ったり、連絡を取り合ったりするのに便利だ。そしてその主たる楽しみは、家族との思い出を綴ることだ。複数の写真や動画をアップロードでき、簡易的な育児日記になっている。(だから一般には公開していない。)英語で書くことで、海外の友達も読むことができるので便利だなとつくづく思う。

 一方で、写真家は、基本的に写真だけで勝負することになるのだから厳しい世界だ。私の記事のように徒然なるままに細く説明を書くことはできない。あるテーマや伝えたいことを明確に万人に伝わるようにしなかればならない。作品の受け手は表出されているものを解釈し、補足しているのを解釈する必要があるだろう。それは写真を見る楽しみでもあるし、難しさでもあると思う。

 「Pitch Grant(ピッチグラント)」という若手写真家を対象にした助成金プログラムがある。。写真コンテストで優勝者には、助成金10万円が支給されるのだが、予選通過者のファイナリストは、自分の作品の価値を言葉で伝えてもらう。主催者の奥原功祐氏は「自分の作品の価値を認めてもらうには、作品の意義を誤解なく伝える力が必要」で、それを受けて「自分の経験の気付きを若手の写真家に還元」するという。言葉に出して表現することは内省や成長の大きなきっかけになるだろう。そうした新しい支援が厳しい写真芸術の世界に偉大な写真家が生む契機になるかもしれない。

 写真のみでメッセージ性などを伝えるのは至難の技だ。でも、どれほど自分のメッセージが伝わるだろうか挑戦しようと思う。

(Dream Has Come True)



(Achieving my Goal)



(Seize your Sky)



※参考文献

早稲田大学校友会、(2021・8)『早稲田学報』

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