謹賀新年2021

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

 参政権は、それを得るために多くの血を流し、時間を費やして手に入れた近代の産物である。今でこそ誰もが政治に参加することが当たり前のことになっているが、一票を投じることの重さを私たちは忘れてはいけない。投票権利の放棄は先代への尊敬の念を欠くことも意味する。

 確かに、国会議員が記者会見や国会答弁等で非常に冗長で曖昧な表現をすることが多く、政治に対する不信感は募るばかりだ。責任ある立場の公式発言であるから慎重になるのだろう。しかし、国会がでの限れらた時間で論点をずらすことや抽象論で内容のない会見は、まるで牛タン戦術の延長のように感じる。さらに、国会内でも牛歩戦術を用いることは参政権の観点から見ても過去への侮辱に繋がることも意味する。

 牛には胃袋が4つあり、いったん第一胃袋に入ったものを口で噛み直すことを「咀嚼」という。そこから物事を文章を十分に吟味することの意に転じたのだろう。新型コロナウイルスという世界に激震を与えている今だからこそ、十分に議論し、意味ある行政経営を期待したい。思慮深く、しかし判断は的確に。動物図鑑で今年の干支を見ながら思いを馳せた。自戒の念も込めて。

 「牛歩」といっても否定的な意味ばかりではない。松下幸之助は、「一歩一歩、牛歩であっても進んでいかねばならない」とも述べている。十分に咀嚼して、確かなレールを敷いていく。そうすれば、「アベノマスク」や「疲れ切った土曜日」といった、牛に対して琴を弾ずこともなくなりだろう。そう、「牛のあゆみも千里」だ。夢や希望がギュウ~と詰まった年となりますように!



※参考文献

松下幸之助、(1991)、『松下幸之助助発言集』PHP研究社

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