top of page

常識を疑え!

  • Writer: Tom
    Tom
  • Jun 14, 2016
  • 1 min read

 「市役所の仕事にどういうイメージがありますか。」大学院時代の教授が学生にこう問いかけた。たいていの回答は、仕事が固い、柔軟性がない、といった否定的な意見だった。しかし、そこで教授がこう切り出した。「逆に言うと、役所の人の仕事は信頼性や正確性が高いということではないですか。」

 同じ話はいくらでも当てはめられるだろう。「自然環境問題は地球にとって喫緊の問題である。」答えは、必ずしもイエスではない。なぜなら、環境問題はあくまで人間にとっての脅威であって、むしろ野生の動植物や大地は人間がいないほうが破壊されないかもしれない。村上龍の『13歳のハローワーク』一節にもある。

 常識を疑うには、様々な背景知識が必要だ。政治・経済に始まり、歴史・人類学から数学や文学の総合的知見が必要だ。知らないことは語れないのだ。一見自分には関係のない、興味のないことでも、それがどこでどのように自分の関心ごとに結びつくかは分からない。知識がないと情報。基盤社会では弱い立場に置かれてしまう。

 批判的な視野で物事を考えることで、物事の本質を見抜ける。語れる人間を目指したい。常識を疑おう。

参考文献

村上龍、(2010)『13歳のハローワーク』


Recent Posts

See All
『ホモサピエンス全史(上)(下)』〜驚愕の俯瞰的歴史観〜

著者のユヴァル・ノア・ハラリは、イスラエルの歴史学者及び哲学者で、ヘブライ大学で教鞭を取っている。本書の『ホモサピエンス全史(上)(下)』は、人類の誕生から現在までの世界通史を述べた大著である。他にも、『ホモ・デイス(上)(下)』などの」世界的なベストセラーがあり、本書に限...

 
 
 
『世界一しあわせなフィンランド人は幸福を追い求めない』〜「人生の意味」をアカデミックに考える〜

フィンランドは世界幸福度ランキングで2年連続(2018年・2019年)で世界一位にランクインした。それ以前にも、フィンランドはフィンランド・メソッドで世界的な注目を集めていたため、家族が紹介してくれた。目次を眺めると、1部「人間はなぜ人生に意味を求めるか」、2部「人生の意味...

 
 
 
「完璧=自己ベスト」

ストレスコーピングやメンタルヘルスの観点からすると「完璧」を求めることはしばしば自身の負担になることが多い。精神疾患を患ってしまう人はこの傾向が強く、また完璧を求めて自分を追い詰めてしまうこともある。ただ、その「完璧」を求めることが良い方向に進むこともあるらしい。...

 
 
 

Comments


Featured Posts

Categories

Archives

© 2016- Seize your Sky All Rights Reserved.

bottom of page