テロとグローバリゼーション
- Tom
- Jul 16, 2016
- 2 min read
今年に入ってテロが各地で頻発している。パリの同時多発テロからベルギー連続テロ、日本人も巻き込まれたバングラデシュテロなど、終わりが見えない状況である。フランスのトラック暴走テロでは、監視下でない人物が日常の乗り物を凶器にした点で衝撃を与えている。その背景にある社会心理は何か。
グローバリゼーションという言葉が使われて久しい。インターネット技術が発達し、情報は瞬時に世界を駆け回る。公共輸送機関が発達し、人間の行き来は国境を超えている。世界は「1つ」に向かっているように見える。一方で、イギリスがEUから脱退した。賛成派は国家主権や移民反対を主な理由に掲げた。日本でも、一部ではあるがヘイトスピーチなど排他的言動が目立つことがある。
メジャーな動きが起こるとき、その裏で相容れないマイナーな流れが生じる。例えば、ネットユーザーは、現実世界でグローバル化に乗り切れなかった不満をナショナリズムという形で噴出させている。イデオロギーに支配される中で、自分の主張をテロという形で過激に表現することは、グローバル化の負の側面だと言える。
しかし、それはもちろんテロを正当化する理由にはなりえない。無関係な人々の命を奪うことは、人間として最低の行為だ。我々が目指すべきは、自他を認め合う気持ちを持つことだろう。広がる世界の中で、違いを尊重する言動を心掛けるべきである。
Recent Posts
See All著者のユヴァル・ノア・ハラリは、イスラエルの歴史学者及び哲学者で、ヘブライ大学で教鞭を取っている。本書の『ホモサピエンス全史(上)(下)』は、人類の誕生から現在までの世界通史を述べた大著である。他にも、『ホモ・デイス(上)(下)』などの」世界的なベストセラーがあり、本書に限...
『INDEPENDENCE DAY』は、1996年に20世紀フォックス映画が配給したSF映画である。監督はローランド・メーリッヒ。また、第2作目『INDEPENDENCE DAY RESURGENCE』は、2006年に同監督・同配映画によって製作された。...
日本漢字検定協会が発表した今年の漢字は、「金」だった。パリオリンピック・パラリンピックでの日本人の活躍がある一方、政治では裏「金」問題があり、闇バイトは社会問題として騒がれた年であった。ただオリンピックがあるたびに「金」が選ばれてしまうというのもちょっと芸がない気もする。...
Comments