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「神ってる?」


 12月になるとその年の出来事を振り返ることが多い。例えば、ユーキャンが行う流行語対象もその一つだ。過去の受賞は、その年を思い出すものが多い。「ワイルドだろぉ。」(2012年)、「お・も・て・な・し!」(2013年)、「ダメよ〜、ダメダメ。」(2014年)。

 今年も豊作だったように思う。「ゲス不倫」や「文春砲」など週刊誌の不倫暴露は世間を賑わせた。「PPAP」はYouTubeでの動画再生回数が8億(2016年12月現在)という世界的大ヒットとなった。「ポケGO」が発売された日には、近くの公園でガジェットを持った人が大量に歩いている異様な光景を覚えている。これらの言葉は、ほぼほぼ見聞きしたことがあるのではないだろうか。

 個人的には「ポケGO」と「PPAP」が大賞だと思った。誰も傷つことのないハッピーな語だからだ。しかし、結局大賞は「神ってる」であった。たまたまなのか、聞いたことがなかった。どうやら野球用語らしい。昨年の「トリプルスリー」(2015年)といい、2年連続で野球用語ということは、公平に決められているのか疑問である。裏で何かが動いているのだろうか。

 ちなみに、三省堂書店の「今年の新語 2016」の大賞は「ほぼほぼ」だ。これなら聞いたことがあるような?いずれにしても、流行語大賞の権威が落ちないように、この機会に使っておこう。

 「神ってる」

  大賞取って

   流行ってる


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