労働時間の短縮を目指せ!
オーストラリアのパースでは日本のように悠長に買い物ができない時間帯がある。それは夕方だ。閉店前になれば、奥から強面のスタッフが出てきて追い出される。だから、閉店後にお客が残っていることはない。仕事は時間内にきっちり終わらせているように感じた。これが本来の勤務時間の概念だ。
日本の勤務時間が尋常ではないことは、国外に目を向けると分かりやすい。「過労死」という言葉に代表されるように、日本の労働環境は異常である。むしろ、日本は長時間働くことに美学を求める傾向さえある。上司の仕事が終わるまで帰る雰囲気が醸成されないという(非常にくだらない)経験をした方も多いだろう。
もちろん現実はそれほど単純ではない。資本主義の構造の中で、雇い主はできる限り低賃金で長時間で働いて欲しいと考えるのは合理的だ。そうであれば、特定の企業の努力義務程度では大きな変化は望めないという事だ。社会全体の総意のもとに法的規制で行うしかないだろう。法整備から勤務体系の抜本的改革に繋がれば理想的だろう。
今の勤務時間と労働環境及び条件に満足できる人がどれほどいるのだろうか。打開に向けて個人で動くことは難しくとも、集団で訴えるのは手段としては正当だ。「8時間働いたら帰る、暮らせるワークルール」を目指す「わたしの仕事 8時間プロジェクト」は、そうした日本の大きな社会問題にメスを入れるチャンスなのである。
※参考文献:「わたしの仕事 8時間プロジェクト」
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