早稲田大学のイメージ戦略
早慶戦といえば、早稲田大学と慶應大学がプライドを掛けた大学スポーツの花形だ。私大の雄は、しかし、受験業界においては差が開いている。AREAによると、2014年度に早稲田と慶應の法学部の両方に合格した学生の9割が慶応を選んでいるという。他学部でも似たような現象が起きているそうだ。
かつての早稲田といえば、自由で反骨精神を持った苦学生が全国から集まるイメージだろう。今はその面影はあまり見当たらない。学生はそこそこおしゃれに着飾り、大学も伝統の校舎を改築し、ITを駆使した少人数制の授業ときめ細やかな教育サービスを提供している。アジア重視を含んだ中期計画「WASEDA VISION 150」もその一環なのだろう。
近年の大学全入時代の中で、限られたパイを取り合う競争が熾烈を極めてる。とりわけ早稲田大学は、スーパーフリー事件や小保方氏の捏造疑惑等で世間の厳しい目が向けられている。急激な凋落は可能性としては低いものの、広報はカッコ悪いと強がる時代ではなくなってしまったようである。個性を打ち出すための早稲田大学のメージ戦略は進行形なのだろう。
ただし、女子学生の比率は慶應大学よりも上だ。「ワセジョ」(早稲田の女子学生のニックネーム)は今も昔も確固たる自分を持っている。「ワセダン」にも負けず劣らずの強い信念と自負は今も普遍である。
※参考文献:AREA、(2015.1.26)
Recent Posts
See All加藤崇氏が立ち上げたベンチャー企業はヒト形ロボットに特化したものだった。彼はその会社の将来性を買われて、Googleによって最初に買取された日本人になった。その後の彼の活躍は、米国でAIによる水道管保守作業やインフラ保全促進で、ベンチャー企業のお手本のように感じる。天才的な...
コロナ禍から約3年がたった。世界システムの負の側面が浮き上がり、様々な対策が講じられている。現在も情勢はまだ不安定で、新型コロナウイルスが様々な分野・場面で議論されている。個々では議論がされやすいが、そもそもの感染症の本質を歴史的・医学的に知識として持っておくことが必要だ。...