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AIの論点整理 2017


買い物をするために入り口でスマートフォンをかざして店内に入る。そして、自分の欲しいものを自分のバッグに入れていき、帰るときにもう一度スマートフォンをかざす。店内のコンピュータがお客の動きと商品を追跡し、スマートフォンで瞬時に決算が終了する。これはアマゾン本社1階にあるAIを駆使した店舗である。ここまで進歩はしていないものの、スーパーなどのレジは一部機械化され、高速道路ではICカードの使用が一般的になりつつある。

 最新のAIは膨大な量のデータを分析して自己学習をするディープラーニングという手法が取られている。従来の手法と違い、コンピュターが自動学習する。工場内でプログラミングされていた産業ロボットなどが、人間を対象にしたサービスまで行うことができるようになり、私たちの生活に溶け込んでくるのである。囲碁や将棋の世界では、人間の棋力ではAIに勝てないところまできている。オズボーン博士は2013年に20年間で47%の仕事が自動化されると推測している。また、AIが完全に人間の能力を超える時(=シンギュラリティ)は2045年だと推測されている。

 AIの根底には、資本主義におけるコスト削減があり、つまり、単純作業などのマニュアル化された仕事はAIに任せれば良い。従って、これからの競争社会で求められる人材は、AIでは届かない領域となる。私は、それは「想像力」と「心」だと思う。数式やパターンでは導き出せない、社会や他者のニーズなどを作り出せる力と、人間同士の関わりの中でしか生まれてこないものを創り出す能力である。

 例えば、こんな将来が来るだろう。もしあなたが原因不明の体調不良を患ったとする。そこで、病院にいくのだが、健康診断をするのは機械となる。膨大な蓄積データから正確な診断と病状、その後の最適であろう診療応報が提示される。しかし、体に何の異変があって、今後の資料方法を精神的にサポートしていくのが医療従事者となる。そういった意味では、機械では絶対にできないカウンセリグ的なサポートを看護師が担うことになるだろう。

 AIは完全な人間の脅威であるとか、AIはいずれ淘汰されるとか、それらの言説が一時的なブームかどうかは分からない。ただし、AIの一定度の影響力を避けることはできないだろう。将来のAIとの共存を踏まえながら、現在と未来を結んでいく見通しを立てることは、個人及び社会単位で喫緊の課題と試練なのである。将来の宝である子どもにこれらのことをどう考えさせるか。家庭も含めて大きな危機感を持たなければならないとである。

*2019年11年14日、一部加筆訂正


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