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学問としてのポップカルチャー


 15年以上前の思い出である。海外の図書館でインターネットをしているとたまたま隣に女性が座った。何気ない会話ではあったが、彼女は次の日も同じようにパソコン室に現れた。日本に興味があったことから意気投合したのだが、特に日本の漫画『NARUTO』の大ファンで、逆に私がDVDを借りて見たこともあった。それ以来の長い友達付き合いだ。

 それにしても、海外に出てから改めて日本を意識すると、日本のサブカルチャーの勢いを実感できる。日本の漫画は、友情や勝利、愛といったテーマ性があることが多い。『NARUTO』もまたその1つだ。ポップカルチャーの研究者である早稲田大学の柿谷浩一は、月9ドラマから私たち日本人の精神史を読み解けるとまで言っている。

 ポップカルチャーの定義そのものが難しいとも述べているが、確かにポップカルチャーを通してその伝統文化や思考様式を考察できるのだろう。つまり、それは特別な予備知識が必要なハイカルチャーと違って気軽に消費できる側面があるため、世相を反映しやすいのかもしれない。

 柿谷は早稲田大学の人気講師らしい。そういえば学部時代にもアメリカのポップカルチャーからその文化史を分析した講義は人気だったような。「まずは自分の中の反応を言葉にしてみる」(柿谷)ことが重要な思考方法であることは間違いないようだ。

※参考文

早稲大学校友会、(2017.4) 『早稲田学報』


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