リーディングの推薦教材
中級者の音読を中心にした勉強法は、多読ではなく精読となる。したがって、どの教材を使うかは非常に重要になる。(上級者は多読でも良い。)長文を通して語彙・文法、そして必要に応じ問題の解法を身につける。
一般的な長文の力を養うのであれば、『実用技能検定(英検)の過去問』の問題が一番良い。5級から1級まで7段階に別れているので、自分のレベルに合わせて取り組める。英検おサイトにいけば最新お3回分の問題と解答がダウンロードできる。ちなみに、2級が高校卒業程度(またはセンター試験)で準1級が最上位難関大学(教員採用試験)だ。何より英検の問題は非常に質が高い。選び抜かれた英文に巧みな問題が設定されている。トピックも日常的または一般教養の範疇に収まるものが多く、複雑な構文や特定の専門知識が不要である。確実に内容が理解できたかどうかを確認することで実力の伸びを実感でき、資格の取得に結びつけられる。もちろん英検で高得点を取るテクニックはあるので、気になる方はこのサイトを参考にして欲しい。
特定の目標がある場合は扱う教材は変わるだろう。センター試験や国公立、英検等ではそれぞれ求められるスキルが多少異なる。従って、すぐに「過去問」を解くのが近道である。なぜなら、そのレベルの語彙・構文や設問になれることができるからだ。
問題集でお勧めなのが『魔法の長文解法』(学研)である。やや古いので昔の受験参考書ではあるが、線部和訳や要約問題等の汎用性の高いテクニックを紹介している。興味があれば、私が開発した「PINPOINT解法」は相当の汎用性がある。これも随時更新しているので参考にして欲しい。
長文読解は”量より質”である。良質な長文を何度も音読するべきだ。英語を英語のまま「左から右、上から下」へ理解することを意識して欲しい。
※参考文献
『魔法の長文解法』(学研)、(1996)、安河内哲也
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See All令和5年度の共通テストのリーディング及びリスニングの講評をする。本年度の平均点は、リーディングが53.8点で昨年度より7.9点低く、リスニングは62.3点で2.9点高かった。 リーディングもリスニングも共通テスト独特の傾向があり、トリッキーな問題も複数含まれている。例年通り「入試英語」という範疇の中でも癖のある問題だ。私立大を第一志望としている受験生は、共通テストは受験の最初の関門であって、あえて
2020年度からセンター試験が廃止され、新しく共通テストとして生まれ変わった。そして、試行問題を含めた数回の問題分析の結果、かなり癖のあることが明らかになってきた。本稿では今後の対策や予想を含めて講評していく。 センター試験では前半に発音・アクセント問題から文法・構文問題等の知識を問う問題が出題されたが、共通テストではすべて長文問題となった。設問を解くために知識を問うことはあるが配点は僅かである。
長文読解問題を解く際には、漫然と読んで解答したのでは効率が悪いことがある。戦略的に読むということを丁寧に解説しているのが「魔法の長文解法」である。初版が1991年で、当時から安河内哲也は「基礎から偏差値アップ総合英語」や「有名大突破 戦略英語解法」といった人気講座を開いているが、長文読解解法のエッセンスが凝縮されている良書である。 近年は4技能の向上に焦点を置いているもの、それでも英文解釈や効率的