AIとその周辺の論点整理 2018

June 30, 2018

 

 医学がどれほど進歩してもなかなか医療事故は減らない。例えば、癌患者が誤診断をされ、手遅れになったという事例は後を絶たない。医学はミスを許されない世界であるが、人間が行う以上はそのリスクを完全に排除出来ない。しかし、今後はそうした医療ミスが限りなくゼロに近づく可能性がある。AIの活用である。AIは正確な医学的診断をし、その診断に従って医療従事者が対応をすることになるかもしれないからだ。

 現在社会を表現する端的な表現は、グローバル化した競争原理に基づく「格差社会」である。そこではコスト削減を目指してAIが重要な役割を担ってくる。それこそがディーラーニング開発の出発点でり社会問題の起点でもある。現在ではAIという概念や性質が広まったことで、今後はその技術をいかに活用していくべきか議論の中心になる。超高齢化社会の日本ではどのような具体策を持っているか。例えば、高齢者の活用[エイジノミクス]、移民の受け入れ[移民のミクス]、そして女性の活用[ウーマンミクス]といった方法が模索されているが、最終的にはAIを日常的に活用することが現実的である。さらに、ビッグデータの処理とプラットフォームの構築といったAIの活用方法[データノミクス]が解決策となる可能性もある。医療や福祉、地域問題までAIの影響は私たちの生活にどんどん入ってくることが社会問題のトレンドとなってきている。

 私が常々生徒に伝えていることは、AIが持ち合わせていない人間だけの長所、すなわち抽象概念を用いながらの想像力や言葉の力を養っていかなければならないということだ。実際、AIには抽象的な概念を用いたコミュニーケーションを取ることは難しい。深く普遍的な対話が平和な社会を創造する力になるのだ。ただ、同時に私たちがいかにAIと共存していくかも重要な課題となってくる。機械が人間を滅ぼすという悲観的な論じ方は極端だとする説もあるが、自我を持ったAIが暴走することだって十分にありえる。倫理や法律では制御しきれない可能性は否定できないのだ。

 それにしても情報技術の進歩によってますます将来予測が難しくなっている。AIが中心となる世界でどのように社会に貢献していけるか。親や教育関係者は子どもがそうした時代を生き抜くためのヴィジョンを持っていないといけない時代になっていると言えるだろう。

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