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教育の原点は社会貢献


早稲田大学には正門がない。大隈講堂の前が正門にあたるのだが、講堂を背にして左手奥に守衛室はあっても門がないのだ。これは、大学の幅広い学生を受け入れる姿勢を示していると聞いたことがある。早稲田大学は中長期的にはアジア重視を打ち出して、国際的に貢献できる人材の輩出を目指している。そして、大学の国際化におけるリーディング・ユニバーシティを目指しているのだ。実際、私の同期には社会人を含めて広く門戸が開かれていた。「国際的なプレゼンスを保つためにも、世界と交わり、世界の英知を集めること」(同大国際部長)を目指している。

早稲田大学が私立大学であることは、国立大のような国家的戦略に縛られことなく独自の理念に基づいて高等教育を行うことが出来ることを意味する。早稲田大学はむしろ反骨精神の塊だと言う人もいるそして、3つのC、すなわち、競争力[Competitive]、協力[Cooperation]、貢献[Contribution]を重視している。そんな見学精神に共感して来日する留学生も多い。特に、最後の貢献は早稲田大学の目指す教育のキーワードになっている。

奇しくも、「貢献」という単語は、私が担任を持つときに掲げる学級目標と同じだ。自分の受け持つ生徒が将来、平和な社会を創造するために十分に貢献して欲しいと願っている。だから、早稲田大学で学んだ後に、母校が特に重視する理念の一致していることに誇りを感じている。やはり、教育の原点は平和社会の想像なのである。

※参考文献

早稲大学校友会、(2018.8) 『早稲田学報』


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