• Tom Kurihara

教員採用試験論文対策③「豊かな心」


教員採用試験論文対策③「豊かな心」の模範解答である。(一部訂正している。また、本文中のデータ等は2010年現在のものである。)

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  私は、豊かな心とは、社会貢献の精神や他人を思いやる心など、子どもの豊かな人間性と社会性の基盤となるものだと考える。ところが、私が英語科教諭として勤務した私立学校の生徒は、必ずしも心の育成という面では望ましいとは言えなかった。例えば、多くの生徒は、文化祭の準備を学級の活動で取り組んでも、自主的かつ協力的に目標達成に向けて作業に取り組まなかった。また、新学期が始まって新しい友達と出会っても、その友達の特性や価値観を認めず、いじめに発展しそうな場面も見られた。実際、東京都の公立学校のいじめ認知件数は3500人を超えており、喫緊の課題となっている。

 今日の生徒は、高度経済成長以降の恩恵として豊富な物資に容易にアクセスすることができ、社会貢献に向けた苦労や努力を避ける若者が増加している。中でも引きこもりやニートは社会問題となっていて、生徒が社会での自己実現を図る意識を高める必要がある。また、情報機器での活字によるコミュニケーションは、人とのアクチャルな関わりを軽視する傾向にある。効率を追求する情報化社会は、生徒の人間関係に負の形となって反映している。

 したがって、豊かな心の育成に関して二つの課題がある。第一に、社会の一員として社会に貢献する姿勢が十分でないという点である。第二に、子どもが思いやりの心や他人を認める気持ちが欠けているということである。このことから、生徒が授業を通して将来の生き方を描いて自己の夢や目標を明確にする言語活動を充実させ、社会で多くの人と交流できるような体験活動を通して相手の立場に立ってコミュニケーションを取れるように支援することが重要である。

  私は、高等学校の英語科教師として次のように実践する。

1.英語の授業で、生徒が生き方をみつめる言語活動を行う

 私の教師経験の中で、ある場面設定をして生徒に活動を促す授業は、生徒が主体的に取り組むため有効であった。そこで、英語を用いた疑似同窓会を開催して、名刺交換や近況報告を行い、社会の一員として社会に貢献する気持ちを育成する。生徒は教室を歩き回り、名刺交換をしながら、それまでの経緯を質問し合い、努力を認め合う会話する。そして、ハート形のカードに応援メッセージを書いて交換する。さらに、高められた生徒の意欲を今後の学級目標に追記して今後の指導に生かす。

2.教科「奉仕」を活用し、生徒の人間関係を豊かにする体験活動を行う

 生徒が職業講演会などで学校外部の方と様々な交流することで、生徒の人間関係が豊かになる機会であることを実感した。この経験を踏まえ、「奉仕」の時間に、福祉の新商品の企画及びPR大会を行って生徒の対話力や他尊感情を高める。事前学習としては、商品開発に携わる方を講師に招いて意見交換の場を設き、友達の意見を尊重しながら商品開発の案を練る。そして、老人ホームを訪れ、商品のPR大会を行い、意見や感想を頂く。最後に、事後指導として、クラスで互いの活動を肯定的に評価して絆を深めるとともに、活動の概要や定期的に生徒が変容していく様子を学級通信にまとめて学校、家庭、地域に発信していく。

 豊かな心の育成は、学校教育において、現在最も叫ばれている課題である。私は、生徒の豊かな心を育成するため、校長の指導の下、常に工夫を重ね、最大限に努力し、全力を尽くす。


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