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- Apr 1
『秒速5センチメートル』〜初恋の美しい描写〜
「え?何を言いたいの?」この映画の視聴直後の正直な感想だ。切ない。切なすぎる。だが、それが衝撃過ぎてこの映画の主題が分からなかった。何をテーマにし、何を訴えかけているんだろう。これ以上は言葉が見つからなかった。 『秒速5センチメートル』は新海誠監督作品で、2007年に公開さ...
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- Feb 23
『雲の向こう、約束の場所』~偉才の脚本:異空間の再会~
新海誠監督作品『天気の子』『君の名は』『ほしのこえ』を鑑賞してきた。今作の『雲の向こう、約束の場所』もまた新海ワールドが広がっている。彼の恋愛観や世界観、演出や構成などの中核となっている原点がここにある。なぜならこれが深海誠監督にとって初の長編アニメーションであったからだ。...
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- Sep 22, 2021
『新世紀エヴァンゲリオン(TV版)』〜セカイ系の出発点〜
1990年代中旬に斬新なストーリーで社会現象になった日本のアニメーション史の金字塔的作品だ。人類を殲滅しようする使徒に対抗するため汎用型人間型ロボット(エヴァンゲリオン)で対抗する。一方で、世界の命運を掛けて戦う登場人物の内面描写が宗教や哲学、心理学などの側面から描かれ、独...

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- Aug 16, 2021
『ほしのこえ(オリジナル版)』〜切なさと希望と〜
「セカイ系」という言葉がある。その定義は様々であるが、主人公の行為が自己完結せずに世界の運命を決定するという理解が一般的だろう。その代表作として語られる映画が『ほしのこえ』だ。「世界って言葉がある」というフレーズからこの映画は始まる。「セカイ系」という世界観はこの映画の冒頭...
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- Jun 12, 2021
『君の名は』〜計算し尽くされた怒涛の展開〜
東京の大都会に住む男子校高校生、立花瀧。そして飛騨の田舎に住む女子高生、三葉。まったく接点のない二人であるが夢を見るたびにお互いが入れ変わっていることに気付く。前半はそんなシチュエーションをおもしろおかしく描いているのだが、それは後半への計算し尽くされた怒涛の展開への伏線だ...
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- Apr 24, 2021
一流選手のメンタル力
東京オリンピックが新型コロナウイルのために平和の祭典は延期となった。社会的に大きな影響を与えたが、それは日々競技に深刻に打ち込む選手にも精神的に大きなものであっただろう。例えばハンドボールの東江悠斗は、「五輪が延期になったから成長できる」とあくまで肯定的に捉えている。一流の...
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- Jan 11, 2021
『あの花の名前を僕達はまだ知らない』〜郷愁の中に咲く「あの花」〜
子どもの頃は抱いていた、でも成長するにつれて忘れてしまった大切なもの。それは、あの頃あの場所に咲いていた「あの花」。仲良し6人組は、メンバーの1人の不慮の事故死をきっかけに離れ離れになってしまった。その5年後、亡くなったヒロインは昔の願いを叶えて欲しいと再び主人公の前に現れ...
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- Jan 3, 2021
箱根駅伝と新型コロナウイルス
新春の2日・3日は東京箱根駅伝だ。母校を応援しようと朝早く起きれば、規則正しい生活を送れるもんだ。大学は青春の1ページであるし、卒業後の母校活躍は一種の自尊心でもあるし、箱根駅伝の強豪校を応援できるのはあの頃必死に頑張った人生のご褒美だ。...