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- Feb 1
『星を追う子ども』〜新海誠監督の野心的な試み〜
新海誠監督の新作『ずずめの戸締り』を存分に楽しむために、それまでの作品を「予習」する人も多いだろう。私もその中の一人だ。新海誠監督は、『星の声』『君の名は』『天気の子』『秒速5センチメートル』などの名作で知られていて、宮崎駿に並ぶ有名な日本のアニメーション監督だ。...
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- Nov 25, 2022
クラシックにリクエスト
難解な頭脳戦では、ときに頭をクリアにすることも必要なのだろう。「ひふみん」の愛称で親しまれている本将棋棋士である加藤一二三(九段)は42歳で名人位を獲得した。2日制の名人戦(番勝負)では、その合間にクラシックを聴いていて、結果、名人位獲得の原動力になったそうだ。...


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- Sep 10, 2022
『劇場版 シティーハンター <新宿・PRIVATE EYES>』 〜リアルで現代風な「シティーハンター」〜
20年ぶりに冴羽獠が帰ってきた!しかもスマートフォンやドーロンといった最新機器や歌舞伎町のゴジラやルミネなど近年の新宿が舞台設定になっている。リアルで馴染みのある設定が嬉しい。髪型やファッションなども今風になっていて、「現代版シティーハンター」だ。...


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- Aug 26, 2022
『だれかのまなざし』〜娘を持つパパのまなざし〜
本作は野村不動産グループによるイベントで限定公開された6分40秒の短編CM作品である。数ヶ月後の『言の葉の庭』と同時上映され、現在(2022年8月時点)ではYouTubeなどで視聴できる。モチーフは「家」であるが、そこに「家族の絆」や「未来」といったテーマが織り交ぜられてい...


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- Aug 19, 2022
『言の葉の庭』~デジタルビジュアルの最高峰~
靴職人を目指している高校生タカオと人生の歩き方を見失った古文教師ユキノ。新宿御苑をモデルにしたこの2人の雨の日だけの逢瀬。そhしてそのほとんどの場面で雨。サブタイトルは「”愛”より昔、”孤悲”のものがたり」という新海誠らしい奥が深く、繊細な映画である。...


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- Apr 1, 2022
『秒速5センチメートル』〜初恋の美しい描写〜
「え?何を言いたいの?」この映画の視聴直後の正直な感想だ。切ない。切なすぎる。だが、それが衝撃過ぎてこの映画の主題が分からなかった。何をテーマにし、何を訴えかけているんだろう。これ以上は言葉が見つからなかった。 『秒速5センチメートル』は新海誠監督作品で、2007年に公開さ...
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- Feb 23, 2022
『雲の向こう、約束の場所』~偉才の脚本:異空間の再会~
新海誠監督作品『天気の子』『君の名は』『ほしのこえ』を鑑賞してきた。今作の『雲の向こう、約束の場所』もまた新海ワールドが広がっている。彼の恋愛観や世界観、演出や構成などの中核となっている原点がここにある。なぜならこれが深海誠監督にとって初の長編アニメーションであったからだ。...
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- Sep 22, 2021
『新世紀エヴァンゲリオン(TV版)』〜セカイ系の出発点〜
1990年代中旬に斬新なストーリーで社会現象になった日本のアニメーション史の金字塔的作品だ。人類を殲滅しようする使徒に対抗するため汎用型人間型ロボット(エヴァンゲリオン)で対抗する。一方で、世界の命運を掛けて戦う登場人物の内面描写が宗教や哲学、心理学などの側面から描かれ、独...