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Jan 6, 2020
『二十世紀とは何であったか』 ~精神・思想史から20世紀を対象化する~
20世紀を総括せずに21世紀を語れない。この著書を読もうとしたきっかけである。著者の小林通憲は発行時の平成6年に福井大学の教授で、専門は哲学や文明論である。しかし、本書の中では、難しい専門用語を使わずに、むしろ所々冗長に感じるほど丁寧に説明がなされている。歴史的教養の要点を...
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Oct 22, 2019
時代変遷の論点整理 2019〜昭和、平成、そして令和へ〜
元号が令和に変わり、新しい時代が幕開けした。今日は即位正礼殿の儀である。昭和とはどんな時代だったのか、平成をどう生きてきたのか、そして令和の展望とは何か。東京オリンピックを出発点に考えてみたい。 刈谷剛彦は著書の中で、東京オリンピックに関して保坂正康の言葉を引用して「高度成...
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Feb 6, 2018
「左右」をよく見て渡る
左右をよく見て渡るのは横断歩道だけの話じゃない。政治の世界でも同じである。ところが、今の日本では、「右=右翼=保守」、「左=左翼=革新」とならないところが難しい。「参院選2016争点に気づけ!」で触れたように、時に政局の論点がすり替えられてしまうことさえある。...
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Sep 1, 2017
国連により大きな権力を
あなたはその朝の約4分で何が出来たか。8月29日の朝6時に携帯電話が突然鳴り、テレビをつけると見たことが画面は緊急表示となっている。朝北朝鮮がミサイルを発射してから日本を横断するまで約4分。Jアラートの功罪はこともかく、一般人が気づく前にすでに有事であった可能性もあった。北...
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Mar 20, 2017
『ゴーマニズム宣言 脱原発論』 〜原発リスクは0にする〜
この著書の内容にあるデータや事実等がすべて真実として議論することはできない。また、素人には判断が難しい詳細な科学的データや歴史的・社会的背景など多い。しかし、総じてこの本の示す方向性が正しいように感じる。やはり、日本は原発から代替エネルギーへの転換を図るべきであろう。...
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Feb 6, 2017
早稲田大学のイメージ戦略
早慶戦といえば、早稲田大学と慶應大学がプライドを掛けた大学スポーツの花形だ。私大の雄は、しかし、受験業界においては差が開いている。AREAによると、2014年度に早稲田と慶應の法学部の両方に合格した学生の9割が慶応を選んでいるという。他学部でも似たような現象が起きているそう...
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May 20, 2016
法科大学院制度の見通しの甘さ
法科大学院の共通入学試験にあたる「適正試験」が廃止され、ますます当初の設立概念とは乖離していくことになりそうだ。法科大学院進学希望者の数は激減し、法曹界は大きな危機を迎えている。 改革を実行するにあたって確実に物事がうまくいくとは限らない。今後社会を見据えて転換を図ったこと...
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May 3, 2016
日本国憲法改正議論の脆弱性
今日は憲法記念日だ。世界に誇る日本国憲法を考える祝日だ。今日、安倍政権の集団的自衛権の憲法会社や関連不法案の成立を巡って世論が様々な議論が起こっている。日本が戦後70年以上平和を堅持した象徴であり、一方で大きく変化し続ける国際社会との整合性ある対応が問われている。...