No More "Karoshi"
- Tom
- Oct 23, 2016
- 2 min read
日本語がそのまま英語になっているものは少なくない。”sushi”(寿司)や”karate”(空手)のように日本文化を反映したものが多いが、中には無くなって欲しいものもある。”karoshi”(過労死)だ。電通の女性社員が自殺した事件は、月の残業時間が105時間を超えただけではなく、会社の残業風土や上司の暴言等を含め、過労死の現実を改めて浮き彫りにした。
日本社会で求められる振る舞いは、欧米と異なって農耕を営んできた歴史から、個人ではなく集団での在り方に依るところが大きい。個人の持っている能力で動くよりも、その場の空気を読むことが求められる。例えば、上司が残業をすれば、部下は用もないのに会社に残らなければいけないような風土がある。長時間感残業することで会社に大きく貢献していると評価されることもある。
上記は文化人類学的側面からの考察であるが、もちろん現実はより複雑だ。正規社員の比率低下の問題や、少子高齢化社会による人材活用方法、少子高齢化や社会保障やグローバル化など、様々な視点から総合的に方法論を見つけ出さなくてはならない。
理想論や努力義務では、同じ轍を踏むだろう。政府や自治体が法的な整備をすることで強制力を持った社会変革が急務であると考える。何かを変えていくなら、現場から声を上げていくことも必要だろう。長時間労働を無くし、無用な自殺者を減らすよう社会全体で取り組んでいきたい。
※参考文献
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