電王戦が終わる意味
- Tom
- Jun 22, 2017
- 1 min read
Updated: Oct 17, 2020
将棋の電王戦が終了した。棋戦としてもわずか2年である。名人が二連敗したことで、コンピュータは人知を超えたことを証明した。この敗戦は歴史的な出来事だったと言えるのだ。
まだコンピュータと対戦していないトップクラスの実力者が数名残っているとはいえ、最も格式の高いタイトルホルダーが破れたことは衝撃だ。実際、佐藤名人は予め貸し出されたソフトにほとんど勝てなかったという。叡智を超えた棋戦の役割は終了したという連盟の説明にも納得がいく。
将棋連盟も短期間にここまでAIが進化するとは思わなかったのだろう。むしろ最近ではコンピュータによる形勢判断や事前研究によって戦術や趣向が変わっている。先日、藤井四段がデビュー後に無敗の28連勝で歴代最高に並んだが、その棋風もコンピュータの影響が大きいと言われている。
それでも、短距離走が車に勝てないからと言ってオリンピックから姿を消さないのは、将棋も同じだろう。将棋は必ず先手が勝つといったような真理を追究するより、不完全な人間同士が対戦することが面白いである。
※参考文献
産経新聞、(20171・6・22)、「藤井四段28連勝 定跡なき「AI戦術」 将棋ソフトで研究、序盤力磨く」








Comments