『小論文これだけ!』 〜小論文対策の「古典」〜

小論文対策と言っても、慣れていなければどうやって対策を立てていけば良いのかピンとこないであろう。教員としては、「作文」と「小論文」の違いから入っていくのが基本である。本書は、その原則通りに「小論文」の定義を明確にしてから、書き方のパターンを提示している。初心者にもしっかりと入口を提示くれている。 また、英語のアカデミック・ライティングと同様に、「型」を明示してくれている。結局、英語には英語のロジックがあるように、日本語にはその言語(または文化)に合致する構成がある。それさえ分かってしまえば、あとはその「型」に自分の意見を当てはめれば良いだけである。 そこで、問題が一つ浮かびあがある。肝心な自分の意見が作れないのである。まず、そもそもその分野に関しての知識・経験等が不足しているのだ。自分の論を主張するに妥当な文献、データ、体験が乏しいのである。自分の意見を表明するにはその課題や分野に関する探求が必要である。 そのために、どの分野でははどれが「必読書」なのかを提示していくれている。その部分に大半のページを費やしているのはそのためだ。だから、推薦図書に関してのエッセンス、さらには具体的に内容解説・使えるフレーズまで提示してくれているのだから、これほど便利な参考書はないかもしれない。このシリーズの本が人気を博していて、ロングセラーになっているのは納得である。 ただし、本書はロングセラーだけに、「必読書」がやや古いものが多い。2004年に出版されているからだ。しかし、例えば、その分野に進むには絶対に読んでおいた方が良いものばかりなのか間違いない。言い換えれば、必須の「古典」を知ることがで

『上昇思考』 —幸せを感じるために大切なことー 〜感謝と夢を持つ〜

長友佑都は言わずと知れたサッカー日本代表のサイドバックである。大学時代は応援スタンドから太鼓を叩いていたにもかかわらず、インテルというビッグクラブで活躍した選手だ。幸せは自分のこころが決めるといった類の言葉はありふれているが、一流の選手が実体験から語る言葉は貴重だ。 エトーやスナイデルといった世界レベルのチームメイトと戦うメンタルには多くの示唆がる。苦境に立たされる前に起こり得る状況を想定し、現実を成長への糧として捉え、高みを目指すための目標や夢を描く。辛い時にはつい顔を下げてしまうが、「前向きで向上心を持った思考が出来れば、人生は大きく変わる」という。タイトルにはそういった意味が込めれている。 第3章「感謝の心」は特に心惹かれた。長友自身の中学校での恩師の言葉や家族関係の憎しみなどが生々しく綴られている。私たちと同じような「普通の生活」から「感謝」に特別な意味を見出している。用具係という裏方に敬意を表すためにも全力でプレーをし、また日本代表として君が代を歌う時にはお世話になった方々思い浮かべるという。普段どれだけ周囲に感謝しながら生きていろだろうかと考えさせられる内容だ。 長友は本書の最後にこうまとめている。「どんな夢でも良いから、そこに向かって走り続けることが大切だ。」夢や目標がどれだけ人を強くし、魅力を持たせるかを理解する一助にもなるだろう。 ※参考文献 長友佑都、(2012・5)『上昇思考』

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