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『こころがほっとする考え方』〜欲を捨てれば幸せになる〜


 人は欲があるからこそ悩む。それは、こうしなければいけないといった脅迫的なものでもある。しかし、本当は、自分の身の丈を考え、起こりうる出来事を運命だと思い、ちょっとだけ考え方を変えれば気持ちが楽になるのだ。この本には、心の専門家であるカウンセラーがその経験を基にして、およそ100の具体的な「心の処方箋」を紹介している。

 心理学では、人が持つ考え方の枠組みを変えることを「リフレーミング」という。認知行動療法の一種であるが、この本に書いてあることは、それをわかりやすく日常生活に落とし込んだものだ。忙しないストレス社会で見失いがちな「ちょっとしたこと」を思い出すきっかけを与えてくれる。

 そして、この本の核心は、「自分の要求水準をちょっと下げられれば、自分の現状はさほど悪くないと思える」ということである。実際、他人の評価を気にしたり、自分はこうあるべきだと考えたりするから、自分で自分を苦しめることになるのだ。現代人の盲点を突いている。例えば、「良い加減にやってみる」のも悪くないものだと思っている。

 平素な文で書かれて、非常に読み易い。辛い時に該当するページを読んでも良いし、寝る前にふと読むだけでも心が癒される。何度も立ち戻って、本当に自分が失ってはいけないものを再確認することもできる本である。

※参考文献

すがのたいぞう、(2010)、『こころがほっとする本』


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